実父を殺す夢を見た
気がつくと私は実父の喉元に両手を重ね合わせていた。
力はまだ込めてはいなかった。
父が叫ぶ
「やめてくれ…!首を絞めたら俺は狂ってしまう!」
自分は自分よりもふた回りも大きく太い体の上に馬乗りになって冷たく見下ろしていた所だった。
自分が口を開き、
「お前が狂ったところで私にはなんの影響もないよ」
そう優しく丁寧にいって、力いっぱい首を絞めた。
父は父の宣言通りに狂ったように喚き散らした。
ああ、やっと死んだな、安堵で胸を撫で下ろす。
父の友人で私の知人が急にふっと現れて言った。
「仕方なかったよ」
ここで私は目が覚めた。